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人肉入り?!メキシコ独立記念日に食べる、アステカ時代から続く続く具沢山スープPOZOLE(ポソレ)

▶︎旅行者もViva!Mexico! メキシコ独立記念日の楽しみ方(カンクン情報あり)

前回メキシコ独立記念日について紹介したときに、伝統料理のChile Nogada(チレ・ノガダ)のお話を少ししましたが、他にもこの時期に食べられる料理を紹介しようと思います。

それがPozole(ポソレ)というスープ。

ちょうど我が家もポソレを作る材料を買ってきたばかりです!

ポソレ(Pozole)

ポソレは、メキシコの伝統的なスープ料理で、特にメキシコ独立記念日(9月16日)に食べられる代表的な料理です。

この料理は、実のところ独立記念日以外でも普通に食べられますが、ポソレに使われる具材の色がメキシコ国旗の赤・白・緑、と同じ。ということで、独立記念日にはポソレを食べよう!という気分で盛り上がります。

この歴史は長く、アステカ時代からの歴史を持ち、メキシコ全土でさまざまなバリエーションが楽しまれています。

アステカ時代
アステカカレンダー

 

ポソレの基本的な特徴

ベース:

大きなトウモロコシ(いわゆるジャイアントコーン)がメインの材料で、これを長時間煮込んでスープのベースとします。

 

↓ほとんどがこんな感じで下茹でされた水入りの状態で売られています(まだ調理が必要)

缶詰もあり。調理済みで便利。
お肉:

主に豚肉や鶏肉が使われますが、地域によっては他の肉も使用されるようです。

スープ:

スープのベースは、地域や家庭によって異なります。基本的に下の3種類です。

⚫︎ポソレ・ロホ(赤いポソレ): 乾燥チリペッパーを使った赤いスープが特徴。でも辛くなく、唐辛子が出汁のような活躍をする

ポソレロホ(赤)

 

⚫︎ポソレ・ブランコ(白いポソレ): チリを使わない白いスープ。肉の出汁だけでも美味しい

ポソレブランコ(白)

 

⚫︎ポソレ・ベルデ(緑のポソレ): トマティージョや香草を使った緑色のスープ。

ポソレベルデ(緑)

 

 

トッピングとサイドディッシュ:

ポソレは、たっぷりのジャイアントコーンにお肉だけでも具沢山ですが、さらに色々なトッピングをして楽しむスープでもあります。

各自が好みでトッピングを追加して、自分だけのポソレを作ります。

  • レタスの千切り
  • ラディッシュの薄切り
  • タマネギのみじん切り
  • ライムの絞り汁
  • アボカド
  • オレガノやチリ粉、チリソースなどの調味料
  • トルティーヤチップスやトスターダスを添えることも一般的です。

 

ポソレは、メキシコの祝日や特別な集まりでよく準備されたり、こうしてメキシコ独立記念日にはレストランのメニューに登場したり、家庭で作られたり、愛国心を示すために伝統料理でもあります。

ポソレは、地域ごとにレシピや味が異なるため、同じ料理でもさまざまなバリエーションがあり、日本もお雑煮みたいに、地方や家庭によって味や入れるものが違うのと同じ感じなんでしょうね。

前にメキシコ人家族でご馳走になったポソレ。この時期になるとメキシコカラーの赤や緑のトトポス(トルティーヤチップス)で出回ります。

 

とうもろこしは日本で食べるスイートコーンのような甘さはないですが、甘味と独特な食感、そしてラーメンみたいに、豚骨スープなど動物性の出汁のスープを好む日本人なので、このポソレも日本人の口に合うと思います!ラーメンのスープより重くなく、塩分も味付け程度、ヘルシーなので全部飲み干せます。

機会があったら是非試していただきたい1品です!

 

さてさて、

こんなに美味しそうな料理ですが、最後にこの料理の驚くべき過去をお話をしようと思います。食欲が失せぬよう、あえて最後に持ってきましたが、ポソレを嫌いにならないでね!

人喰い?!ポソレには元々、人間の肉を使っていたという説

アステカ時代には、宗教的儀式で人間の肉を使っていたという説もあります。

アステカ

 

  • アステカ文明、アステカ人はメキシコシティの地域
  • カンクン周辺のチチェンイツァ遺跡のエリアはマヤ文明、マヤ人です。マヤ人も心臓くり抜いたり生贄はしてた。

アステカ文明の時代、ポソレはただの食べ物ではなく、宗教的儀式と深く結びついて、当時、ポソレは神への捧げ物として作られ、そしてその材料には人間の肉が使われていた。といわれています。

アステカの儀式と人間の肉

アステカ人は、戦争の捕虜を生贄に捧げ、神々を喜ばせるためにその肉を食すという習慣がありました。この儀式の後、ジャイアントコーン(大きなトウモロコシ)と一緒に煮込んだスープ、

そう、ポソレとして生贄の肉を食べたというのです。この行為は、単なる食事ではなく、神々とのつながりを感じる神聖な儀式とされていました。

生贄の様子。

 

右の青黒く描かれているのは神様。

神様への捧げ物として作って、自分たちも一緒に食べてたってことかな?

 

なんか五右衛門風呂入ってるみたいだけど、右の人、人間の足食べてるし!

人肉から豚肉へ

16世紀にスペイン人がメキシコを征服した後、キリスト教の影響で生贄の風習は廃止されました。

その後、アステカ人は代わりに豚肉を使うようになったんですが、スペイン人が「豚の味が人間の肉に似ている」と感じて、「それじゃあ、もう豚肉でいいじゃん」ってなったんだって。

それって征服してきたスペイン人も人間の肉を食べたってこと?

じゃないと、豚肉が人間の味に似てるってわからないですよね?!笑

 

何はともあれ、現在のポソレは豚肉や鶏肉で作られる美味しい料理に落ち着きました。

こうして背後にあるアステカ時代の驚くべき歴史を知ると、より一層料理が魅力的(?)になってきますね!

ファミリーレストラン系ですと、メニューに一年中ポソレがあるところもあります。見つけたら是非試してみてください!

熱々でスープを出してくれないことが多いメキシコなので、我々アツアツの料理を好む日本人にとっては冷たいと感じることが多いです。

なので、最初から「Muy caliente, por favor(ムイ カリエンテ ポルファボール)=めっちゃ熱くお願いします」

と頼むといいですよ!

お試しあれ/

 

恒例の楽天徘徊ー(記事のテーマに関係したものが楽天で扱いがあるかパトロールするのが好きなのです)

すごい!楽天で売ってましたよ!ポソレ!しかももう味付け調理済みなので、缶をあけて温めるだけ!

フアニタス ポソレ、25オンス Juanita’s Juanitas Pozole, 25 oz

え?ノボリ?!笑

のぼり旗 ポソレ・本場メキシコ料理のぼり NXJY 中南米料理 グッズプロ

 

ABOUT ME
里紗
メキシコ在住20年の里紗です。カンクンでのんびり暮らしながら、書くのが好きでここでの暮らしを紹介させてもらっています。メキシコに興味を持ってもらえたり、カンクン旅行にお役に立てれば嬉しいです/
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