国際結婚・海外育児

【メキシコ出産体験2】帝王切開。闇市から血液を仕入れ輸血

メキシコで帝王切開。出血多量で闇市の血液を輸血

今回は第二子(長男)のときの話をしようと思います。

2回目の出産もプライベートのクリニックでしましたが、これまた前回とはまた違うびっくりストーリーが。

長女を産んだ産院のおじいちゃん先生が亡くなり、出産する病院が決まらず検診の度に違う病院を周っていました。

【メキシコ出産体験1】鉗子分娩のあと、体内に残って肉を突き刺していたもの

妊娠期間中、体調はよかったのですが、足の付け根に静脈瘤(じょうみゃくりゅう)ができて悩まされました。

静脈瘤とは静脈の内の血液がたまり、こぶのように膨らむこと

静脈瘤というと、年配のおばさんや、おばあちゃんの足の静脈が太くなって浮き出てたりボコボコしてたり象の足のように太くなってり、そんなイメージがあったんですが、

私もふくらはぎの浮腫みやだるさはありましたがそこまでなく、足の付け根(陰部)の静脈瘤が酷かったんです。

座っているときはいいが、数分でも立ってると、あっという間に足の付け根の血管が圧迫されうっ血して静脈が巨大な瘤(コブ)のように浮き上がる。まるでマントヒヒ。

非常に重い痛みで、立っていられなくなるほど辛かった。

だけどエコーや検診のときって、横になってるので先生に静脈瘤のこと言っても、「うーん、そんな気にすることないけどね」と言われることありました。座ったり、横になってるときは出ないので、辛さを伝えるのが難しかった。。

 

実はこれ、妊娠していない今でも悩まされていて、なんと生理のときになると、妊娠中ほどでは無いにしろ、静脈瘤が現れるようになり、立っているのが辛すぎで、立ち仕事はもう無理な体という感じです。(座るとすーっと引いていきます)

 

2番目を妊娠中、上の子がまだ2歳にならないくらいだったので、生活のあらゆるシーンで静脈瘤に悩まされ、当時長女は本当によく泣く子の上に、スーパーのカートやベビーカー、車のベビーシートなんかは大嫌いで、無理やり乗せても大泣きするので、抱っこしてスーパーに買い物とか、もう立っていられなく、耐えきれず床に座り込んだりして苦行でした。

エコーのときにお医者さんに相談すると、「お産のときにいきんでこの静脈瘤が破裂したら止血が難しく、危険なので帝王切開」と言われたけど、帝王切開は自然分娩より費用が高くなるため(私立の病院は基本全額負担)、なるべく安く収めたかった。

 

そんなことを思い出しながら書いていたら、息子が生まれた2011年の1年後に書いた自分の昔のブログを見つけたので引っ張ってきました。↓色々もう忘れていたことも多かったので自分の記事で思い出せました。

(出産1年後に書いていた回想記事)
帝王切開にまだ自分のなかで納得が行かなくて、陣痛が来てくれれば良いのにと思ってた。翌日の早朝5時には家を出て、まだ2歳にならない長女を義妹のとこに預けに行って病院に7時に着くようになってるのにまだ踏ん切りがつかなくて、深夜まで夫と「まだ生まれるときじゃないのかも」と言い合ってたり、いつもは喧嘩しないのにこのごに及んで喧嘩して号泣。

もうお腹はぱっつんぱっつんだし静脈瘤もひどくて早く出したい気持ちもあったけど、赤ちゃん自身の生まれる合図が欲しかったから少しでもそんな兆候があって欲しいと願ったけど、その気配なし。お腹の中がまだ気持ち良いならそのままにしてあげたいって思ってた。

じゃ、急に陣痛来て家から遠い病院行くのに、最低1泊はするのに長女は誰が面倒見てくれるの?連れてくの?そもそも普通分娩が危険だから帝王切開って言われてるのに、何かあったらどうするの?それならきっと明日行く選択は間違ってないはず。

と病院に向かう車の中でオットと話したり、でも、引き返そうか、今なら間に合うよ。病院には連絡して日にち変えてもらえば良いよ・・。とウダウダ・・

結局病院について、持ってきた血液検査の紙を出したら、「あれ、ヘモグロビンの数値が低すぎるわよ、え?ちょっとここのラボラトリーは信用できないしな(安いとこで受けた)。うちで今から血液検査して低かったら今日は出産やめときましょう」って。

内心、ホっとして、

そうでしょう。今日はその日じゃないんですよ。
今日は帰りますよ。と言いたくなった。

血液検査の結果が出て、ギリギリクリア。

えー!

なんか心が逆戻りして心の準備ができてない!!

仕方ない。腹をくくって。

でも、今度は切られるのが怖くて怖くて仕方がない。切った腹から出てくるとか想像するだけで怖いよ!オットよ絶対ついてて!!

オットも立会いするためにビデオの準備して、

私は麻酔のためにひとりで。。
準備できたらオットが呼ばれる。

はずだった・・・。

冷たくて転げ落ちそうな診察台に、足には包帯をグルグル巻かれてそれ以外は全裸同然で体操座りをして背中を丸めて麻酔を打たれる。怖い。まるでホラー映画の主人公になってる気分だった。麻酔のせいか寒さか恐怖か歯がガタガタして止まらない。

麻酔が効いてきてドクターたちが集まる。

オットは?!
オットはどこ??!!

先生が大丈夫ですよー気分はどうですかーとか聞いてくれたので、「オットが待ってます呼んでください」と言いたいのに麻酔が効いてうまく喋れない。先生が「大丈夫ですよ」と。違うんですオットは呼ばれるのを待ってるんですよ。「もうね、入れませんよ」と言われて耳を疑った。「それなら、それを伝えてください!待ってるんです」と声になるかならないかやっとで涙がボロボロ出てきた。「大丈夫大丈夫」と先生は言ったけど、大丈夫じゃねーよ!!立会いするために私立の病院に来てんだよ!!!と思ったけど、麻酔で思考回路も回らずにもう眠たくなって半分寝ていたり、途中で思い出したようにブルブル震えが止まらなかったり、最初のほうで切ったときドバっと生暖かいものが出て、先生たちがちょっと慌ててる気配がした。(のちにそれが大変なことだったと知った) きっと今まだ切ってるな・・・引っ張り出されるんだな・・・

小1時間で私が何もしなくてもこどもが出てくるなんて出産とはなんだろうと考えた。
でも何もしなくても自分の体がもう自分のものじゃないみたいにカラッポになってる気分と現に体力が全く奪われて麻酔とは別に自分では何もできたい状態くらいに低下していってるのが分かる気がした。

赤ちゃんが生まれて一瞬だけ見せてくれた。

顔が真紫で、それも全部じゃなく大きなあざみたいになってて、顔全体が蒙古班になってると思って、さすがに男のでもそれはかわいそうだと思った。

すぐに赤ちゃんは連れて行かれて、オットのところに見せられにいった。

「男の子ですよ!!」

オットは案の定部屋でビデオ片手に待っていて、赤ん坊を連れてこられて「男ですよ!」と言われ一足先に産まれたよその子を見せられてると思ったらしい。だって立ち会って、お腹を切る瞬間も産まれる瞬間も見届けるはずだったから。

「うちの子?」

と聞いたらしい。

後でオットに聞いたところ、時間がかかってるようなので、一度、人が手術室に入り始めたときに「まだですか?」と聞いたら「呼びますので」と言われたらしい。

え?うっかりミス?

ひとの出産を、ひとの子の誕生をなんだと思ってんじゃい!!!巻き戻せないのよーー!!!

出血がひどかったらしい私はそのせいで手術室から出る頃は別人になっていたらしく、出てきた私を見てオットは驚いて、大丈夫なんですか?!と先生に聞いて説明を受けていた。

そして私を見て涙ぐんでいて、私もなんか泣けてきたし、何よりも今か今かと待たされてたオットが可哀想で仕方なかったし、見届けられるはずだったのに見届けられなかった息子も可哀想だと思ったし、私もひとりで心細くて仕方なかった。

それから何がなんだか分からないけど、よくドキュメンタリーやドラマで手術は患者の体力が必要とかがんばってね、とか見たことあるけど、手術って体力がこんなに奪われてヨッロヨロになるもんなんだなー、私は手術じゃないけど・・。と思った。

女医さん(多分助手)とオットが横たわってる私をはさんで、なぜ立会いできなかったのか(理由は特になく、ただのうっかりだとおもうけど)を言い争ってるのを聞いてやっぱり泣けてきた。やっぱり私は立会ってほしかった。

それから・・・と、
奥さんは出血が酷く、と説明があった。だからこんなに衰弱してると。

あ、あのドバっと生暖かいものが出で先生たちがザワっとしたときだ、きっと、

子宮筋腫を切っちゃってドバっと。

その上にヘモグロビンが足りないの(持ってきた血液結果の検査では通らなかったけどその朝病院で受けたやつはギリギリだった)のが重なったらしい。

「4リットル輸血が必要です」

と言われて、輸血は嫌だと思った。
死に瀕してるならまだしも、私生きてるし。

しないと回復がかなり遅れると言われ、

国営の病院だったら無料だけど私立なのでその経由は無理。

お取り寄せ購入することになります。闇市だったらすぐに○○くらいで手に入ります・・。と持ちかけられた。

血液を闇市からってどこの国のいつの時代の話よ!!

それでも多分1リットル4000ペソ(現地感覚だと4万円)くらいって。
(2011年当時の物価で4000ペソだから今考えてもあり得ない言い値。当時の家賃1か月くらいだったと思う)

オットは「自分は妻と同じO型だしタトゥーもないので自分の血を妻に輸血してください」といい、頑なに輸血を拒んでた私は「オットのならして輸血してもいいです」と言った。まるでドラマで血液型O型の人はいませんかー!のシーンみたいに。

でも現実は、採血したものをそのまま輸血することはできず、
まず血液を入れる特別な袋も必要だし、病院にはその設備もないし、その採血した血は成分検査にまわされて結局血液バンクの一番うしろに並ぶ(?)から献血した血が希望のひとに輸血できるというわけでもないみたい。

オットはそういうことなら背に腹は変えられないと、じゃあお願いしますといい、
先生は携帯を取り出して電話し始めた。

私は「やっぱり嫌っていって!」とオットに耳打ちして(自分で言え)

断ってもらった。

やっぱ、闇市って怖いよ。

絶対ほかにあるはずだし、じゃないなら自分でがんばって血増やすよ!!

オットが義姉にそのことを話すと知り合いに血液バンクで働いてる人がいるから、と話してくれて、詳細を聞いてくれた。

血液バンク!!

なんて潔白な響きなの!そうよね!さすがのメキシコだって血液バンクくらいあるよね!!

しばらくして麻酔の先生が様子見に来てくれたとき、輸血の話になった。輸血しないの?って。そのときに「血液バンクで2500ペソくらいで・・」とチラリと言ったときに

話が繋がった!!

闇市から血液を・・の話を持ちかけてきた女医(助手)はもともと血液バンクから買う予定で、闇と高くいって1500ペソ(1万5千円感覚)をポケットマネーにすりつもりだったんだ!!!それが4袋で、もしまんまと頼んでたら6000ペソ(6万円)の儲けじゃないかーーーーーー!!!!!

アンタの臓器を闇に売り飛ばすぞー!!!って言ってやりたいくらいだったけど、もう、なにも言いませんでしたがね・・。

さて、

病院では助産婦さん(だったのかな?)が男性も含め2人交代でいてくれるんですが、(患者は私と私が生んだ翌日に退院したひとだけ)昼間は赤ん坊や私の面倒見てくれるんですが、夜は自分たちで赤ん坊の世話をしなければなりませんでした。

私は身動きが全然できなかったので必然的にオットが・・。

もともとここ数日の仕事の疲れが大いに溜まってる上に、ベッドの横のソファで仮眠をとりつつ妻を気遣い、赤ん坊の世話。
一番献身的なオットには寝るところも食事付いてませんけどね。。

おつかれやったね。

そして基本1泊のところ2泊して(日本だったら帝王切開の入院はどのくらいかな?1週間とか?)、もう少し入院必要ですよって言われたけど、もう家に帰りたくて、それに初めて親元を離れて過ごしてした長女のもとへ弟を連れていきました。(良くないと聞いてたけど、実は妊娠中でも長女をずっとおっぱいで寝かしつけをしてたので、断乳できてないまま義妹に預けてたので心配でした)

立会いできなかったのもポジティブに考えたら、出血多量の血のりドバ!のシーンを撮らなくてよかったのかも。撮ってたらオット気絶してたかもよ?ってね。

そんな私のメキシコでの2度目の出産、息子の誕生。

正直なところ、長男(ふたりめ)が産まれたすぐは、長女が産まれてすぐ持った愛情のようなものは持てなかった。可愛いと思えないとかじゃなくて、自分の体調がよくなかったし(結果、日本からお母さんがきてくれることに)まだ小さい小さい長女のお世話、それから小さい小さい長女の心のこと。幾度となく、長女のことや小さな変化を思ってオットと泣いた。

早く、欲しくて欲しくて授かった二人目だけど、本当は早すぎて小さい長女には残酷だったのかな・・とも思った。

でもね、今はふたり一緒に声をあげて笑って遊んでる姿、下の子が上の子の真似をしてどんどん学んでる姿とか見ると、よかったなって思う。

それにはじめは息子がブサイク過ぎてオットとちょっと戸惑ったけど、でっかい蒙古班と思われた顔全面のあざもすっかり消え、日に日に男前になっていっております。笑

ついつい、お姉ちゃんに手がかかることが多くて一番小さいきみが一番後回しになってることが多いけど、きみが生まれてきてくれたおかげで3人だった家族がより家族として固まった気がします。

 

一緒に子宮筋腫を切ったみたいで出血多量。

1回目の妊娠から子宮筋腫があるのは知っていたけど、私の場合は妊娠に問題はありませんでした。

まぁ、これは病院の責任とは思っていなく、私も出産間近に病院を決めたから臨月のお腹じゃ子宮筋腫も見えなかっただろうし、私も帝王切開のときにお腹を切ったら、筋腫も一緒に切っちゃうなんて想像もしてなかったので。

ちなみに、この予定外の子宮筋腫切開のせいか3番目を妊娠中は筋腫がなくなっていました!そんなことってあるの?(摘出したとは聞いてないしと思う) でも今また子宮筋腫あります。しかも結構大きめ。

 

 

それにしても「闇市で輸血用血液」、闇市(やみいち)って!

先生、Mercado Negro(闇市)とはっきり言いましたよ。

闇市なんて、世界2次大戦後の日本か、臓器売買してるマフィアくらいしか思いつきません。臓器売買してるマフィアでも、さすがに市場では臓器売り買いしないでしょう。

 

さすがの私も、さすがに闇市で出回ってる血を輸血されるのは恐ろしいので、断って(でもちょっと考えた)、全身が土気色のまま帰宅を決めました。

結局、上でも書いてるけど、そんなことを知らない麻酔の先生が「気分はどお?輸血しなかったの?血液バンクから」とBanco de Sangre(血液バンク)という言葉が出て、

「血液バンクあるやないかい!あぁー女医さんが急ぎだから闇市って言って高い値を付けてポケットマネーにしようとしたな」と分かりました。

 

もう闇市の血液は言及しませんでしたが、もし日本でそんなことが起きてマスコミに流したらきっと大ニュース?!

「メキシコあるある」ではないけど、メキシコだったらあってもおかしくない。という感じかな。笑

無理して帰宅したけど、帝王切開の傷はもちろんめちゃくちゃ痛いし、子宮収縮も痛いし、熱も出るし、乳腺炎にもなるし、そして血も足りないので痛くて重い鉄分注射を打ちながら過ごす。母が見かねて日本からカンクンまでひとりで来てくれました。感謝です。

 

この経験から、私立の病院でお産をすると、もし何かあったとき、すごい費用になるなと思いました。

それを考えるとIMSSだと、全額無料なのが安心。

 

でもまぁ、3人目はもうないからIMSSでお世話になることはないしね。

と思ってたら、3年後IMSSで産むことになりました。笑

 

次回はメキシコで3回目の出産の話。

夜中の病院で、泣き止まぬ生まれたばかりの赤子を抱いて、目の見えない私が廊下に血を垂らしながら裸足でさまよった話です。笑

内容は

  • 感電して妊婦の腹に電流流れる・・
  • 帝王切開希望するも断られ、VBAC(ブイバック←帝王切開のあとの経膣分娩のこと)・・
  • 出血多量。誰にも知られず死んでいっていたあの日
  • 夜中の病院。泣く赤子を抱いて廊下に流れた自分の血をたどりながら・・
  • ベッドに現れる「お祈り隊」・・
  • 避妊手術の強要・・
  • メキシコ人の輸血後、拒否反応で体が・・

 

といったラインナップです。

 

お楽しみに!

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「Cancun Days」はメキシコ・カンクンの情報、ハネムーン、女ひとり旅、子連れ海外旅行、トラベルハック、海外での暮らし方など海外旅行、海外生活に役立つ情報をお届けするサイトです。 メキシコ・カンクン旅行の下調べや、海外移住を考えている方のお役に立てると嬉しいです。 カンクン在住14年目の私の国際結婚や海外子育てについても書いていこうと思います。 カンクン空港ホテル送迎のお車のチャーターの予約代行を行っています。