国際結婚・海外育児

【メキシコ出産体験1】鉗子分娩のあと、体内に残って肉を突き刺していたもの

2020年8月23日は我が家の3番目、次女の6歳の誕生日でした。

本当なら誕生日の翌日8月24日からピカピカの1年生で小学校生活が始まるはずだったけど、今年はコロナで自宅学習。私への負担の波が押し寄せて、すでに現実逃避の毎日です。

 

うまれてちょっとして、ムチムチの頃の次女。可愛いかったなー。

一応メキシコ人ハーフだけど、我が家の3人のメキシコ人ハーフの中では一番パパに似てると言われるのでメキシコ寄りの顔?

と言ってもあまりメキシコ人ぽくないと言われる旦那なのでなんとも言えないけど。メキシコ人旦那もいろんな血が混ざってるので(アステカ系、サポテコ系、スペイン系、イタリア系ぐじゃぐじゃ)、

子供たちはいわゆる「ハーフ」だけど、

まぁ犬でいうと、うちの場合は洋犬雑種(メキシコ人旦那)に和犬(←私。柴犬というより秋田犬ってとこかな)の血が混ざって、さらに雑種になったってところです。笑

「挽肉。今日はドライカレーにしようかしらね。」

 

そんなこんなで、ちょうど子供たちの生まれたときのことを思い出していたので今回はメキシコでの出産体験を書いてみようと思います。

今、子供たちは10歳、8歳、6歳なので、もう遠い記憶になりつつありますが、日本じゃありえない!と思える出産体験ができたので(死にかけたわ!)、これからメキシコで出産しようとする方には参考にならないどころか、読まないほうがいいかもしれませんのでご注意を。(でもメキシコ出産情報も織り交ぜたのでやっぱり読んで欲しいかも)

 

でも、どこで産んでも、ひとりひとりに出産のヒストリーがあって、楽なお産はないと思うので大丈夫!

私はメキシコで出産経験ができてよかったと思います!

よかったら、私のウソのような本当の出産話を聞いていってください。

 

最初に。メキシコで出産する病院の選択肢

メキシコで出産をしようと思うと、ざっと大きく分けて2つ

  • 私立の病院(基本全額負担)
  • 国の病院(無料)

があります。

私は子供3人ともメキシコで産んでいますが、

2009年:私立のクリニック

2011年:町外れの安い私立のクリニック(帝王切開だったので自然分娩より高い)

2014年:国の病院(無料のIMSS)

と、出産の度にどんどん安いところになっていきました。笑

無料で出産できる国の病院(IMSS)については、次女の出産話のときにもう少し詳しく触れようと思います。

 

 

昔の出来事を思い出して書いていきますが、以下、少しグロい表現も含まれます。大丈夫という方だけ読み進めてね!

メキシコ、プライベートの産院で出産。メリット、デメリット

第一子(長女)は プライベートのクリニック。

日本のように何割負担などはなく、全額負担が基本。勤めている会社によっては指定された私立病院の割引があるところも。

検診の料金もメキシコにしてはいいお値段だったけど、義妹が通っていて出産もそこでしたばかりの産院だったので、特に迷うことなくその病院で出産を決めました。

多くの女性の信頼を置いてるベテランのおじいちゃん先生が1人でやってる産婦人科受付のおばちゃんと思ってた人が、実は先生の右腕ベテラン助産師だったということを出産日に知る。

自然分娩だったが、陣痛促進剤、人工破水(長い針を股から刺して水風船を割る感じ)。なかなか赤ちゃんが下りてこず、鉗子分娩(かんしぶんべん)スペイン語ではFórceps :サラダバーのトングのようなものを股につっこんで赤ちゃんの頭をつかんで引っ張り出す) に切り替え。

Photo by http://www.babys.jp/pre/shussan/kanshi.html

(余談ですが、先生の判断に不満はありませんが、陣痛促進剤が私の中でお産のリズムが狂った感じがしました。長女が、「いやまだ生まれるタイミングじゃないし」と伝えてきた感覚が残りました。)

鉗子分娩は、出産の途中で母体や胎児の状態を見て急いで出産させる必要があるときに緊急で行う出産方法です。

産道はズタボロ、赤ちゃんの頭にはトング(鉗子)で引っ張られたときの傷があってショックと不安。

生まれた赤ちゃんは私からは見えなくて、疲れ果てて眠気が襲ってたけど、立ち合い出産で横にいた夫に「赤ちゃん大丈夫?」と聞いたら「大丈夫」と言う言葉と一瞬見えた夫の表情が一致しなくて大丈夫じゃなさそうと心配しました。

生まれた娘は息をしてなくて、仮死状態みたいに紫だったそうです。

逆さまにして口の中のものを出し、お尻を何度か叩いたら息を大きく吸い込んで泣くと、全身体が真っ赤になったそうです。私は見てないけど。だから日本語では「赤ちゃん」というのかな。

 

そんなことが起こってるとも知らない私は、疲れ果てて赤ちゃんが生まれたらすぐ眠くなって目が開きませんでした。

それを見た夫は私も死んでいってるんじゃないかと思ったそうです。処置してもらってる間もめちゃめちゃ痛かったけど、眠かった・・。

そのあと、夜中にお腹が空いて買っておいた寿司をむさぼっていたら助産師さんにバレて注意されました。食べちゃいけないって知らなかった。

 

ちなみに生まれて17時間くらいで退院。

夜の12時頃生まれて、翌日の夕方には病院をあとにしました。

先生や助産師さんにはもう1泊していいよと言われてましたが、体中痛くて起き上げれる状態じゃなかったけど、病院にいるのが飽きたので、家に帰りました。

 

プライベートクリニックで出産のメリットとリスク

小さなクリニックはエコーを丁寧にやってくれたり、話をよく聞いてくれて信頼を置け、出産時(夜でした)も病院に私ひとりだったので、助産師さんもよく気にかけてくれるし赤ちゃんのお世話をしてくれたので助かりました。

ただ、私は2人目、3人目のお産を経験後、出産時、いざというときに、小さなクリニックは体制や設備がそろってないことが多いというリスク(デメリット)に気付きました。

私立の病院にも色々あるが、こういった少人数体制の病院は夜中のお産にならない為に陣痛促進剤を入れたのかなと、あとから思いました。

ちなみに立ち合い出産は、カーテンで仕切りとかないので、普通に横や、邪魔しなければ先生側から見れます。(国の病院は立ち合い出産は一切なしです。)

それが普通と思っていたけど、日本じゃそうではないようですね。

 

鉗子分娩のその後。眩暈がするほどの痛み。まさか体の中がこんなことになってただなんて!

かんし分娩の傷はかなり辛かったです。

初めてのお産だったので、産後は後陣痛などがあって「産んだ後も色々痛い」というのは知ってたけど、特に立っていると、めまいがするほど産道?が痛くて吐きそうで、子宮の収縮の痛さは別に起きてるし、ちょっとこれはおかしいなと思いました。

先生に、傷を縫った糸は抜糸するんですか?と聞いたら、自然に溶ける糸だから大丈夫!

と言われてたんですが、あまりにもえぐるような痛みだったので、確認してもらったら(しかも夫に)、なんと糸が・・。

 

赤ちゃんの頭をつかめるほどの大きな金属のトングを産道に突っ込んで、ズタズタになった体の中の傷を縫った細目のタコ糸のような太さの糸が、

なんとまぁ、糸の一部が溶けずにプラスチックのように固まり、傷と共に肉に絡みつき、糸の先端が鋭利な鋳薔薇の棘のように、中で肉を刺していたのです。

 

それを知ったとき、

韓国に行ったときに見た、食べられる爪楊枝(知ってる?家畜に残飯をあげるときに爪楊枝事あげれるように、デンプンからできてる緑の爪楊枝)を真っ先に思い出しました。

あの緑の爪楊枝が体の中の傷に絡みついて、先端が体内の肉に刺さってる。

 

そんな感じです。

 

溶ける糸どこいった!笑

 

ちなみにこれに気付いて取ってくれたのは先生ではなく、夫です。神です。

産後、病院でシャワーを浴びる体力がないとき、付き添って血をついた体を洗ってくれたのも夫だし感謝です。(忘れてたけど思い出しました)

 

かかった出産費用はすみません忘れました。2009年に産んだので費用もずいぶん変わったと思います。メキシコも場所によって物価も違いますし、カンクンの物価上昇もえげつないほど上がっているので、その都度確認されるとよいと思います。

ただ、日本のように保険で負担や出産祝い金などはメキシコにはないので、実費となりますが、自身が働いている会社や、旦那さんが働いている会社で、(指定された)私立の病院でも割引があったりするようなので確認してみましょう。

また、あなたがメキシコで社会保険に入っているなら(IMSSが使えるなら)Incapacidadといって、少ない期間ですが出産の1か月前と1か月後くらいのお給料を支払ってもらえる権利があります。

ただ現実問題、残念ながらメキシコでちゃんと働いていても、特に、「日本の会社だけどメキシコの会社、メキシコ(にある)の会社だけど日本の会社」という感じの、うまいように逃げれる?スタンスの会社は蓋を開けると対応してくれないところもあります。

メキシコ登記の会社だけどSeguro(IMSS)なんて誰も行かんやろ、
日本の会社だけど現地採用だから、
メキシコ人採用してないからメキシコのそういうことは分からない、
独身しか採用してないから知らない、
産休もない、

みたいな感じで、都合のいいようにあるときはメキシコの会社だから、あるときは日本の会社だから、といつつ、メキシコの対応も日本の対応もしてくれない会社もあるので、メキシコで働いていて、メキシコで出産しようと考えている方は、妊娠が分かったら会社に色々確認とったほうがいいかもです。

IMSSで出産しなくても、赤ちゃんが生まれたら予防接種がバンバン待っているので、個人の小児科でも予防接種できますが、結構な値段します。

国の病院で打つ予防接種なんて怖い!という方以外は、IMSSだと、赤ちゃんの予防接種は無料で行ってくれるので、出産だけでなく、赤ちゃんが生まれたあとのことも視野に入れておきましょう。我が家はIMSSにお世話になりました。

 

(※追記 メキシコ人の夫曰く、IMSSではSeguroが無い人の赤ちゃんも無料で予防接種ができるそうです。どこまで正しい情報かわかりませんが、予防接種の記録にも使うCartillaまたはCarnetと呼ばれる保険証を作る必要があるはずなので、確認してみてください)

 

長くなったので2番目の長男の出産話は次回に。

息子のときは「戦後かマフィアなの?」というメキシコ出産体験をしました。お楽しみに

 

外付けハードに保存していた大量の写真はHDDが死んだと共に亡くなったので昔のブログから引っ張ってきました。ガッツ石松似の長女と。

 

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当『Cancun Days(カンクンデイズ)』は元カンクンツアーガイドの里紗(りさ)が独自の視点で、カンクン情報、海外旅行や海外暮らしに役立つ情報を楽しくお届けするサイトです。 カンクン在住18年目の私の国際結婚や海外子育てについても書いていこうと思います。 元ガイドなのに「ガイド無しプライベートツアー」をコーディネートしてます!元ガイドだからこそお客様の気持ちを考えて、安心して遺跡やセノーテに行けるよう配慮しているのでお客様の満足度も高し!カンクン空港ホテル送迎も手配できますよ!