今やカンクンは世界屈指のリゾート地となり、
メキシコ🟰凶悪犯罪国
と世間に思われても、
カンクン🟰楽園
というイメージがあったりと、面白いギャップがあります。
そんなカンクンがリゾート地として開発される前にはどんな歴史があったんでしょうか?
今回はカンクンが開発される前の歴史を紹介してみたいと思います。
結論から言うと、
ほぼ誰も住んでいない、かろうじてただの漁村だった。
と、それだけじゃ面白くないのでもう少し歴史を遡ってみましょう!
カンクンの古代マヤ文明時代
カンクンのあるユカタン半島は、古代マヤ文明の中心地の一つでした。周辺には観光で人気のトゥルムやチチェン・イッツァのように有名なマヤ遺跡が存在しています。(といってもそれぞれカンクンから車で2時間以上かかるので離れています)
チチェンイツァ遺跡は生贄が行われていたり、天文学が以上に発達していましたが、時代が進むと、その後に建てられたトゥルム遺跡などは主にマヤ人たちが交易を行うために使用していた場所の一つでした。
カンクンのホテルゾーンの中にも実はいくつか遺跡があり、入場できる遺跡としては「El Rey(エル・レイ)遺跡」、ホテルの敷地内にひょっこり本物の遺跡があるところも。
それからカンクンのダウンタウンのプエルト・フアレスの先にある「El Meco(エルメコ)遺跡」があります。
El Mecoは私の大好きな遺跡!
天空の城ラピュタにいる気持ちになります。(実際は天空どころか海抜0メートルだけど、、)
過去記事>私のパワースポット 「EL MECO」エルメコ遺跡
スペイン植民地時代
16世紀にスペインがメキシコを植民地化すると、ユカタン半島もスペインの支配下へ。ユカタン州の州都メリダや周辺の村村はスペインの植民地時代、マヤ人への悲惨歴史もありますが、地理的にも遠いカンクン自体は特に重要な場所ではなかったようです。
ところがです!
ここはまさかの海賊や略奪者の襲撃を受けやすい地域でもあり、まさにパイレーツオブカリビアン!
カンクンからすぐ近くのイスラムヘーレス島には、実際にムンダカと言う海賊が住んだ歴史が残る場所があります。
イスラムヘーレス島の記事:カンクンに住んでるのに8月のハイシーズンにわざわざイスラムヘーレス島へ行ってきた結果
しかしその後も開発はされず、ほとんど未開の土地のままでした。
19世紀から〜1960年代後半
漁業が行われるだけの小さな漁村として存在していました。人口はごく少数で、地元の漁師のみ、農作物にも適してない上に周囲は未開発のジャングル。非常に小規模の活動のみで、もちろんまだ観光客や商業活動はほとんどありませんでした。メキシコ政府も全く眼中にありません。
カンクンの発展のきっかけ
1970年代に入り、メキシコ政府が観光産業を国の経済の柱にしようと決定しました。そこで、これまで誰もカンクンに見向きもしなかったが、計画的に国際的なリゾート地として開発されることが決まるわけです。政府の観光開発基金(FONATUR)がカンクンをモデルケースとして選んだ、国を挙げての一大プロジェクトだったんですね。
当時、カンクンには人さえ住んでいなかったんですもの、もちろんインフラが全くなく、まずは地元民作りから始まります。
ダウンタウンでは土地をほぼ無料で分け与え、他所からの移住を呼び込みました。このときはまだ空港や道路もない状態です。
次第に計画は進み、まずはアメリカからの旅行者を呼び込むことに成功し、メキシコの中のアメリカ化が進みます。
ちなみに、メキシコで最初のドミノピザ1号店はカンクンです。
当時はまだメキシコ人もカンクンに来ることは少なかったようです。メキシコ人の当時のビーチリゾートはアカプルコでした。
それからカンクンの開発は止まることを知らず、2024年今でもホテルゾーンだけでなく、市民の住むダウンタウンの開発はとどまることを知りません。
人口も急上昇。
と言うことで1970年、4月20日に始まったカンクン開発はまだ50年とちょっと。(今年で54歳のカンクン)まだまだ若いです。
私が1980年生まれなので、ちょうどカンクンと10歳差なのか!
ホテルゾーンの公共のビーチ、ドルフィンビーチにある有名なCANCUNサインがあるところにカンクン50周年のサインが建てられました。
確かコロナのパンデミック中で、ビーチがしばらく立ち入り禁止になり、再開したばかりの頃に撮った写真だと思います。
↓これは2021年のハリケーンの後、ビーチに行ったらサインが倒れていて記念に1枚撮ったときのもの。(雨の後のビーチが好きなんです、、)
カンクンの歴史いかがでしたでしょうか?
これからもみんなの美しいカンクンの海が守られますように!
おまけ
カンクンがあるユカタン半島は、マヤ文明のもっともっと昔、恐竜時代に巨大隕石が落ちて氷河期が始まり恐竜が絶滅した歴史も持つ、びっくりな半島でもあるんですよ!
カンクンからは離れていますが、地図のサークル部分が隕石の落下地点です。
実際いっても巨大クレーターに気づかないんだろうなぁ。でもいつか行って見たいです!