今日10月27日は最新Pixar映画「Remenber Me(リメンバー・ミー)」を観てきました!
日本の公開は2018年3月16日だそうですが、この映画「リメンバー・ミー」の舞台となったここメキシコでは、映画の中で出てくる11月1日、2日の「死者の日」を前にした公開でした。
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実は、今日が27日公開日ということをすっかり忘れていて、偶然こどもたちが「映画に行きたい!」と朝から言い出したので、映画何があってるかな?と調べると、ちょうどリメンバー・ミーがやっていて、絶対見たかったやつ!となり、映画館へ行ってしばらくして今日が公開日だと気づきました。笑
メキシコは日本と違い、映画の広告に力を入れてないので、予告でも公開日でも映画館には特に看板なども、なーんにもありませんでした・・。
の割には、私が行った映画館では約30分刻みで上映されてました。
おかげで館内は半分くらいのひとで、余裕をもって座れましたよ!(ガラガラともいう。金曜の夜からお客さん増えたかも。私たちは開演直後の回で見たから空いてたのかも?)
同時上映のディズニー短編「アナと雪の女王 家族の思い出」
まず最初に、アナと雪の女王の最新短編映画の「アナと雪の女王 家族の思い出」が始まりました。原題は『オラフズ・フローズン・アドベンチャー / Olaf’s Frozen Adventure』となっています。
何も知らなかったメキシコ人夫が、映画館の中でしきりに、「これは『COCO』(リメンバー・ミーの原題)じゃないじゃないか!」と静かに騒いでいました。笑
だって下みたいな案内、メキシコでの宣伝や映画館の案内は一切見なかったものねぇ。
「アナと雪の女王~家族の思い出」あらすじ
ネタばれは書いていいか分からないので書きませんが、簡単なあらすじと感想を。
ーあらすじー
「アナと雪の女王」で、エルサとアナが親しい姉妹に戻ってから初めてのクリスマスを迎えます。
宮殿ではサプライズとしてゲストを振る舞うためにたくさんの料理の準備をしたりして大忙し。国民が広場に集まり、クリスマスを迎えようとしますが、皆、それぞれの家へ帰へ帰っていきます。国民たちはそれぞれの大事な家族と過ごすクリスマスの時間を楽しみます。
残されたエルサとアナ姉妹の2人、そして雪だるまのオラフ。
幼少時代のアナの事故があってから2人はそれぞれ別々に過ごし、ふたりの両親も子供の頃に航海で亡くているので、家族でクリスマスを過ごした思い出のない彼女たちは、自分たちには、家族のクリスマスの伝統がないことに気付きます。。
そして「それは自分のせいだ」とエルサが自分を責めます。
それを見ていたオラフが、二人の為にトナカイのスヴェンと共に、アレンデール王国の家々のドアを叩いて周って「家族の伝統」のおすそ分けをもらいに奮闘します。
『アナ雪』最新短編映画「アナと雪の女王~家族の思い出『Olaf’s Frozen Adventure』」予告編 Olaf’s Frozen Adventure – Official US Trailer
21分間の単編映画ですが、笑いあり涙ありとても心温まる映画でした。
オラフのハチャメチャぶりと、前回の「アナ雪」にはない、エルサとアナの穏やかな関係がある意味メリハリになり、とてもテンポのいい映画でした。
(一瞬、エルサがまた拗ねて?引きこもるかと思ったけど・・)
そして心温まるこの映画の「鍵」となるエピソードに、涙腺のもろい私は泣きましたけどね!w
ラストはクリスマスホリデーにぴったりの、美しいシーンがたっぷりあり、クリスマスが待ちどおしくなるような映画でした!
アナとエルサの衣装も可愛かった!エルサのファーがすっごい「ほわほわ」してて、触ってみたくなるくらいだったよー!
ちなみにアナ雪のアナのドレス が我が家の末っ子に届いて毎日着てます。着せやすいしめちゃめちゃ可愛いよ!
メキシコの死者の日を舞台にした「リメンバー・ミー」。観ながらずっと泣いてました
そしてお次は「リメンバー・ミー」
結果から言うと、
もうね私、タオルぐっしょぐしょになるくらい終始泣いてました。
Pixarでもディズニーでも映画でこんなにずっと泣きっぱなしだった映画はこの「リメンバー・ミー」だけです!
メキシコが舞台となったPixarピクサー映画ですが、アメリカが制作国とは思えないほど、本当に細部の細部までメキシコがちりばめられていて、
アメリカや世界から見たメキシコではなくて、それは「メキシコ」でした。
- 靴磨きの少年
- ママが強いメキシコ
- メキシコのママが怒るときの怒り方
- 叔父叔母がやたら出てくる家族関係
- メキシコの大人たちの子供への愛情表現
- メキシコ人がよくきてるTシャツ(みどりのサッカーのユニフォーム)
- 食べ物
- 家や部屋の入口の細部
- メキシコでよく走ってる車の細部
などなど、メキシコ人しか知らないような細かい描写がふんだんにありました。
よく映画に出てくる拡張されたメキシコのイメージでではなく、細部まで本当にあるメキシコの実写の暮らしを丁寧に丁寧にアニメーションにしたんだと思います。
今までのピクサー映画やディズニー映画のどれにもない、英雄もヒロインもない、白人でも黒人でもない、Moreno(褐色)の肌をした少年が主人公。
元々ディズニーは、死者の日「Dia de los Muertos(ディア・デ・ロス・ムエルトス」をそのままタイトルにしたものを作りたかったようです。そして「Dia de los Muertos」という言葉自体を「ディズニーのもの」にしたかったようですが、
伝統はお金で買うことはできないということで諦め、その後趣向を変えて制作されたのがこの映画「COCO」だそうです。
また、メキシコ国内でもメキシコの「死者の日」と海外から入ってきた(お隣アメリカ)ハロウィンの日がとても近いこともあり、昔に比べてごっちゃにされることが多くなってきていると思いますが、メキシコで育っている私の子供を含め、メキシコ人の子供、若い人たちにこのメキシコの美しい伝統や考え方を、親たちも含め再確認できる素晴らしい映画だと思います。
それでいて、ピクサーのエッセンスがちりばめられていて、「隠れキャラ」的なものも発見。
見るたびに新しい発見ができる映画だと思います。
一見すると、夢を持つ少年が周囲に反対され、それでも夢を叶えていくというシンデレラストーリーのようでもあり、
また、少年が死者の国(死後の世界)に迷い込むただのファンタジー映画のようでもありますが、
誰にでも必ず訪れる死をまじめにとらえ、そして死でさえも陽気にあつかうメキシコ人の世界観、そしてメキシコへの伝統と習慣を最大にリスペクトした映画だと思います。
その死後の世界観は年に一度の「死者の日」に、死者がこの世に戻って来る。生きてる者たちはその死者の魂を迎えるために、祭壇を構えたり、死者の生前好きだったものを準備し、お墓を美しく飾って準備して死者の魂と寄り添うという、実際のメキシコの伝統習慣でもあります。
日本のお盆にも似てるけど、「楽しむ」という感覚が違う点かもしれません。メキシコのお盆は「死者の魂と共に楽しむ」ものです。
そして、原題である「COCO」、メキシコのタイトルも同じく「COCO」。
邦題の「リメンバー・ミー」(私を思い出して)というタイトルとあまりに違いすぎて、正直なんで「COCO(ココ)」にしたんだろう?リメンバー・ミーのほうが、映画の中の音楽に出てくるし、断然タイトルにも重みが出てよさそうなのに・・・。
と思っていました。
上映前の映画情報を見てみて、主人公の少年ミゲルでもない、アステカ犬ダンテでもない、キャストをみると何でもない、ミゲルのひいばあちゃん「ココばあちゃん」の名前がタイトルになったんだろうと思っていました。
なんなら、ここでも私、全然ココばあちゃんに触れてませんでしたしね。笑
実際に映画を観てみて納得しました。(ネタバレになるので伏せておきますね)
ちなみに「ココばあちゃん」(ひぃばあちゃん)は、だいぶ歳がいっていて、ひ孫の名前も間違えるというボケも出ていて、反応もほとんどない、ただただ座ってるだけのミゲルのひいばあちゃんです。
ディズニーのあらゆる魔女より皺が刻まれたおばあちゃんだけど、可愛いメキシコの民族衣装を着ていたり、三つ編みのおさげをしてたり、メキシコの村々のおばあちゃんによくある姿の可愛い可愛いおばあちゃんです。
これだけ書いても、どのシーンで泣いたのか理解できないと思いますが、タイタニックのように泣かせるシーンが決定的にあるわけでなく、
みんなの心に思い出すもの、それぞれが持ってる家族への愛、諦めた夢、憎むべきだと思っていたこと、犠牲しなければと思っていたこと、守らなければいけないと思っていたこと、
色んなことが多くの人の心に触れて、メキシコ人でなくても世界中の人に愛される映画になるに違いないと私は思います。
今日の映画館でも泣いてた大人たくさんいたと思います。映画が終わるとみな拍手していました。
一緒に行ったメキシコ人夫もあとで泣きそうだったと言っていたけど、泣いてたと思います。笑
私はメキシコ人の夫とココばあちゃんと重なるものがありました。
映画に出てくる「破られた父親の写真」のように、うちにも「マジックで塗りつぶされた父親の写真」があります。(私の父の写真じゃないよ)
これを映画を見て夫が父親に対する憎しみが少しでもなくなったらなと思いました。
もうすぐ「死者の日」。
私が夫と結婚するまだ随分前、2階のテラスから私を覗いてたお義母さんに会釈を1度したのが、最初で最後のお義母さんとのコンタクトでした。
死者の日にお義母さんの魂がこの世に渡って来れるように、「今年はお義母さんの写真をちゃんと準備しようね」と夫にいいました。
日本でも公開されたら、どんな訳をされているか見てみようと思います。
笑いあり、美しい映画です。映画の中にたくさんのメッセージが込められているので、たくさんの人にメキシコの風景と合わせて観てもらえたらいいなーと思います。
そしてメキシコにも興味を持ってもらえたら嬉しいです!
(私は映画にも携わってないし、メキシコ人でもないけどねw)
メキシコびいきの私の感想だから、メキシコを知らない人の感想とは見方が偏ってるかもしれないけど、
リメンバー・ミー、大人も子供も楽しめる、超おすすめ映画です!
最後に映画からのメッセージを
世界中がルールに従っても
私だけは自分の心に従わなければ!
君はどう感じるだろう
風の中に君だけの為に流れる歌を
誰にも私の未来を決めることはできない
夢が叶うかは自分次第
しっかりと掴めば夢は夢は現実のものとなる
主人公ミゲルと息子のほっぺたと目が似てると思った。w ちなみに息子はドラムがやりたいと幼稚園のときからずっと言ってる。そして実は私もドラムがやりたい。一緒に習えるとこ探そう。