パスポートが焼けて焼失してしまった人ってなかなかいないと思うけど、貴重な(?)経験をしたのでいつか誰かの役に立つかもと思い情報をシェアしますね。
私は海外在住でほとんど日本に帰らないのでパスポートは住んでいる国(メキシコ)にある日本大使館(領事館)でパスポートを発行してもらっています。
こんな感じで海外でもその国にある日本大使館でパスポートを発行できるので、旅行の際に焼失はまぁないかもしれないけど、盗難、紛失した場合は色々書類をそろえるのに大変ではありますが、パスポートを再発行できるのでご安心を。(※再発行というより「新規」という扱いになります)
私の場合は2019年の9月に自宅が火事になり、家族全員のパスポートを焼失しました。
上の写真は家族のメキシコパスポートの焼け残りです。日本のパスポートはもう跡形なく焼けてしました。。
火事のあと消防署で火事証明のようなものを発行してもらいます。それをもって警察署でも紛失証明書を発行してもらいます。(これが1日やそこらでできるものじゃない・・ 涙)
この書類(警察署の発行した紛失届出を立証する書類又は消防署等の発行した罹災証明書等)がパスポート再発行に必要になるので、大変だけどがんばって取ってください。
パスポート申請手続きに必要な書類は下の外務省のサイトから確認、そして書類のダウンロードができます。旅の途中でパスポート紛失した方は、大使館まで出向く必要があります。
私は住んでる町に日本大使館がなく、日本大使館のあるメキシコの首都までの家族全員分の飛行機の旅費は捻出できないので、年に1度ある「領事館出張サービス」が来る機会を待ってパスポート申請しました。事前申請して当日住んでる町で受け取れるので本当にありがたいサービスです。
外務省HP:日本国内及び海外でパスポートに関する申請手続きに通常必要な書類
注意なのが、パスポートを紛失・焼失した人は紛失一般旅券等届出書と一般旅券発給申請書(10年・5年)の届書と申請書の2種類が必要になります。
私は紛失一般旅券等届出書だけが必要かと思って、一般旅券発給申請書(いわゆる普通のパスポート申請)の書類を忘れてあとで慌てました。
てっきり所持してたパスポートのデータがあってそこから再発行されると勘違いしてたんですが、パスポートは「新規」となります。ということは、更新より戸籍抄本(謄本)が必要になったりそろえる書類が更新より多くなります。
必要書類は上の外務省のリンクから確認できます。申請書をダウンロードできます。
今回役に立ったのが、焼ける前に撮っておいたパスポートの写真!
海外旅行に行かれる方、パスポートのコピーもあるといいですが、必ず「写真」をスマホで撮っておくといいですよ。
紛失一般旅券等届出書の記入に紛失したパスポート番号の記入が必要になります。私はパスポートの写真を撮っておいたおかげでパスポート番号を探すことができました。
絶対おすすめが「Google photos グーグルフォト」を利用すること。
グーグルフォトならアンドロイドでもiCloudでも対応しててアプリをダウンロードするだけで写真の保存ができます。
何が良いかというと、これならスマホが盗難・紛失してもタブレットやパソコンでも連携して見れるし、いつ取ったか分からない写真でも膨大な写真の中から「検索」して探し出すことができます。この自分が撮った写真の中から「検索できる」というのがミソです。検索と言っても、自分の写真フォルダの中から写真を探すことということです。
例えば、「海」と検索すると、自分が撮った海の写真(またはスクリーンショットも含む)が出てきます。
私も、自分の写真の中から「パスポート」と検索して、過去に撮っておいたパスポートの写真が出てきたおかげで探し出すことができました。もちろんパスポートの写真はパスポート番号をしっかり写しておいてください。
落とし穴だったのが、パスポートの大事なページってラミネート加工してあるような感じで反射しやすく、息子のパスポートが肝心のパスポート番号の箇所が反射してたのに撮ったときに気づかず、結局、写真からはパスポート番号が読み取れませんでした。
焦りましたが、そういえばアメリカ渡航申請のESTAも確かパスポート番号が載ってたはず!と思い出し、ESTAもプリントアウトしたものを写真に撮ってたのでおかげでこれもグーグルフォトで検索して写真を探し出すことができました。よかった。
そんな感じで、海外旅行に行く方は、出発前に必ずパスポートでもESTAでもEチケットでも、ホテル予約でも、写真やスクリーンショットしておくことをおすすめします。
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(おまけ)
多分、家が火事になったりしてパスポート焼失してから、検索して偶然このページを見つけた方はきっと、ご自身に起きた火事に途方に暮れてると思います。
火事って本当に、なんで「かじ」ってたったの2文字で収めちゃうの!って悔しく思ったくらい、恐ろしくあっという間に住む場所や財産を炎によって失っていくところをただただ見ているしかできず、そして炎が消えたあとも終わりのない片付けが永遠と続いていく地獄。
火の回りと煙が早すぎて、1歩入っただけで高温で眼球が押しつぶされる感覚と強い化学臭が鼻と喉を突き刺し、家に近寄るだけで髪の毛が焦げるほどでした。
たった数メートル先にあるって分かるのに、大事なもの何も持って出ることができなかった。
ちょうど大きな買い物をする予定だったので現金を手元に置いてたというのもあるけど、アメリカドル、メキシコペソ、日本円、とりあえず家にあった現金は全部燃えて灰になりました。
これも全部お札だった。笑
おじいちゃんが危篤で(結局間に合わなかった)5年ぶりに日本に行ってきたばっかりで、そんな中、おばあちゃんや家族親せきがメキシコでも頑張って!とくれた大事なお金も焼けてしまった。日本から帰ってきて2日後の火事。
ほとんどが灰になった中、わずかに残ったなんとか形のあるお札たち。でも換金できませんでした。(円はまだ日本に行ってないので分からないけど)
でもね、今は大変かもしれないけど絶対また平和な生活が戻るから!
私も当時、人にそう言われたけど先が見えなかった。でも、本当にまた平和な生活に戻すことができた。
私たちは寝ているときに火事になったけど、家族5人誰も死なずに生き延びれたし、もうこの炎と煙の中、最後まで見つからなかった犬と猫、火傷を負いながら探してくれた夫にも「動物たちはきっともう助からないかもしれない。ごめんね」と言われ、泣き崩れたけど、最後まで頑張って生き延びたペットたち。
火事の翌日。高温で曲がってしまった眼鏡と共に。
いつかこれも思い出になると思い、記念に撮りました。
火は届いてない洗面所に置いていた眼鏡なのに、高温でぐにゃりと曲がって固まっていました。どれだけの温度だったんだろう。この温度の中にペットたちはいました。生きていてくれてありがとう!
私たちの火事よりもっと酷い火災に遭ったひともいるはず。
でも、
失ったものより、失わなかったものに、
不幸より、不幸の中にある幸運に目を向けて。
そうすれば、いつか道は絶対開けてくるから!
明けない夜はない!