毛がない犬?!「リメンバー・ミー」に出てくる ” ハゲ犬 ” Danteダンテの正体を暴いていくよ!

 

もうすぐ日本でも公開される、メキシコが舞台のピクサー映画「リメンバー・ミー」(原題「COCO」)は、全米、全メキシコでこれまでのピクサー映画を抜くほど大ヒットしたピクサー最新映画です。

メキシコのエッセンスがもりもり詰まってるこの映画には、メキシコの独自のユニークな文化や芸術、習慣、人間味がつまっています。

メキシコのことをあまり知らない人でもとても楽しめる映画ですが、メキシコを知るともっともっと「リメンバー・ミー」を理解し、楽しめるようになると思いました。

そこで「この記事を読めば、10倍はリメンバーミーをもっと面白く見れる!!」スタンスで、

メキシコで公開初日(2017年10月)、さらにもう1回と2回も映画館で観て(さらにネットで何回も見た。どんだけ!笑)毎回号泣した私が、

「メキシコを知らないといまいち理解できないだろうなぁー」と思う個所を、日本人の目線&メキシコ在住で得た知識を織り交ぜて、ネタバレにならない程度にいくつかの記事に渡ってピックアップしていこうと思います!

 

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先日、日本より先にメキシコで公開されたピクサーの最新作「リメンバー・ミー」 メキシコの公開初日10月27日に運よく家族みんなで観に...

 

まずは、この映画に出てくるキーパーソンならず、キードッグ(?)から。

この犬、ただの犬ではないのですよー!!

 

毛のない犬、ダンテ。皮膚病じゃないからねー!

 

主人公ミゲル少年の相棒で、ぜんっぜん落ち着きのない犬、ダンテ。

このダンテ、ただの犬じゃありませんよ、「よく見ると毛がない犬(無毛犬)」なのです。

ところどころ、ちょろっと毛が生えてるけど、皮膚病で毛が抜けたわけじゃないよっ!

ダンテはれっきとした血統のある犬種で、
メキシコ原産の犬で「メキシカン・ヘアレス・ドッグ」といいます

「へアレス」・・そう、最初から毛がない犬種なんです!

2018年3月16日にPixarの最新映画「リメンバー・ミー」が日本で公開されます! この映画は「トイ・ス...

この記事↑でも少し書きましたが、

この独特の風貌をした「毛のない犬」、通称メキシカンへアレスドッグですが、正式名は「Xoloitzcuintle」といいます。「ショロイツクイントレ(またはショロイツクインツレ)」と読みます。

読めんっ!笑

それもそのはず、このメキシコ犬は、古代アステカ文明の時代から飼われていてその歴史はとても古く、そのアステカ語の名前なので難しいんですね。


Via https://desego.com/blog/el-xoloizcuintle-o-perro-calvo-mexicano/

その歴史は非常に古く、この犬種は3000年前、または3500年前から存在されていると推定されています。

アステカ文明は現在のメキシコの首都メキシコシティがある場所で栄えた、英知の文明です。

アステカ文明で有名なのはこのアステカカレンダーかな。

ちなみに私が住むカンクンから行ける遺跡で有名なチチェンイツァはマヤ文明。そのマヤカレンダーはこっち。

余談だけど、チチェンイツァ遺跡でもアステカカレンダーのモチーフのお土産売っていて、ときどきお客さんがマヤのでなくアステカカレンダーのお土産を買っているのをみると、内心、「チチェンイツァ、アステカ文明じゃないからー!マヤ文明だからー!涙」と思っていました。いえ、なんであれ気に入るお土産を買うことに越したことはないんですけどね。

 

ダンテの先祖は「お肉」として食べられていた?!

正式名が長いのでここでは略してXolo(ショロ)犬と呼びますね。

実はこのXolo犬、アステカ時代には食料とされていた犬だったと言われていたと聞きます。

メキシコに住んでると、ときどきメキシコ人に「日本人って犬食べるんでしょ!」(中国の間違え?それとも日本の戦後のこと?)と言われます。そんなとき私は「メキシコ人だってXolo犬(Xoloitzcuintleの略)食べてたやん?」と言い返します。笑

 

またこのXolo犬、毛が無い分、自己体温が高いのか、当時、寒いときに(人間の)足などを温めるのにちょうどよかったと言います。犬毛布♡

 

食料なら家畜的に扱われてた?毛がないから調理するのに楽だから?!

と思っていましたが、意外にも実はもっともっと神聖な存在として扱われていました。

 

メキシカンへアレスドッグの正式名Xoloitzcuintle(ショロイツクイントレ)の由来はアステカ神話の神様

Xoloitzcuintleの「Xolo(またはXolotl)」は「ショロトル」というアステカ神話の神様から由来。そしてitzcuintle(イッツクゥイントリ)が「犬」という意味です。

ショロトル神の姿。こんな風に頭が犬の神様
http://arqueologiamexicana.mx/mexico-antiguo/xolotl-el-dios-perro

この神様はケツァルコアトルというアステカの偉大な神様の双子という凄いポジションでありながら、守護神でもあるけど、怪物、奇形、双子(当時、双子は奇形の一種とみなされてたんだって)などの象徴でもあり、植物の異常などを表したそうです。

不思議!

犬との関係性はこの一文から↓

ショロトルが冥界に旅して持ち帰った前時代の人間の骨の断片に神々が流した血を掛けて生まれた男女はアザミの乳汁で育てられ、新しい人間の祖となった彼は犬の頭を持つ神で、冥界で死者の魂を導くと信じられていた犬と関連があった

https://ja.wikipedia

エジプトにも犬の頭を持った神様がいますよね?なんだか不思議な共通点です。

エジプトのミイラ作りの神様アヌビス

 

ショロ犬は、死んだ人間の魂を護衛し、死後の世界へ導く道案内として、ショロトル神が創造したとして、人間の遺体と一緒に埋葬されることがありました。

そして、さらにはアステカ時代のこの『ショロ犬だけのお墓』まで見つかっています。埋葬された数、12匹!!メキシコ国立人類学歴史学研究所 (INAH)も、犬の骨だけのお墓は前例がないとて注目されています。
参考記事:http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/8923/

 

フリーダ・カーロも愛した犬

メキシコが誇る偉大な女性画家に「フリーダ・カーロ」(1907~1954)がいます。

生前のフリーダ

フリーダ・カーロは少女時代の病気、18歳のときに乗っていたバスが交通事故にあい、17か所の骨折、鉄パイプが体に貫通する瀕死の状態から一命をとりとめましたが、その後幾度となく手術は続き、3度の流産、妹と夫の浮気など、壮絶な人生を送りましたが、彼女の痛みが皮肉にも芸術に向かわせました。


フリーダ・カーロ:痛みこそ、わが真実 (「知の再発見」双書)

今、フリーダカーロといえば、フリーダをモチーフにしたお洒落な雑貨として見かけるのですが、独特な世界観とビジュアルだけでなく、実は壮絶な人生を送ったひとりの女性だったんですね。その強く悲しく美しく生きた人生に感銘を受けているひとが、世界中にいます。

実際にフリーダが生前住んでいた家がメキシコシティにあります。フリーダ・カーロ博物館(またはフリーダ・カーロ記念館)と呼ばれる「青い家」です。

展示品もさることながら、お家やお庭も素敵で、どこを切り取っても絵になり、とても見ごたえがあるので、少しでもフリーダ・カーロのファンならとーってもおすすめです!(人気で外には長蛇の列ができてます)

営業時間や博物館の様子を見る→ フリーダ・カーロ記念館Frida Kahlo Museum

最寄りの駅から離れた住宅街にあって少し分かりにくいのでツアーで行くのが安心かも。
Frida Kahlo「青い家」現地オプショナルツアー → フリーダ・カーロ博物館&民芸品マーケット観光ツアー<日本語または英語アシスタント/メキシコシティ発>

 

このフリーダ・カーロの死後、骸骨になった姿でリメンバーミーにでてきます。↓(死んでもトレンドマークのつながった眉毛は健在!笑)

 

https://www.biografiasyvidas.com/biografia/k/kahlo.htm

ちなみにフリーダ・カーロの日本語の吹き替えは、「渡辺直美」さんだそう!初めて吹き替え声優に挑戦されたそうで、是非、日本語の吹き替えで観てみたい(聞いてみたい)です!!(私、渡辺直美さん大好きなのです!メキシコ来てほしいなー!)

映画の中で主人公のミゲルがフリーダカーロのアトリエに迷いこみ、フリーダと出会いました。そこでピンチに遭うのですが、このXolo犬のダンテがひょこひょこやってきます。

Xolo犬を実際の人生でも愛してたフリーダカーロは、このダンテによってミゲルのピンチを救います。

http://disney.wikia.com/wiki/File:Coco_Dante_and_Frida.jpg

人生のほとんどを痛みが伴い、痛みから芸術を生んだフリーダ・カーロが、死後の世界へ導く道案内のショロ犬を愛したのは、なんとなくわかる気がします。

 

そして映画の中でもミゲル(死んでない)を死者の世界へ導いたのもショロ犬のダンテ!

このシーン、本当に美しくて大好き!

なぜ、毛のない、ちょっと見ると醜いぶさかわ(?)犬がこの映画のキードッグになったかなんとなく理解できたでしょうか?

 

『メキシコの死者の日』は日本のお盆のように年に一度だけ、あの世とこの世が繋がり、死者の魂がこの世に帰ってくる日。

その橋渡しとして、冥途への道案内役と言われるXolo犬を登場させて、しかも映画の中では、あえて(?)死者の世界へ案内している風に見せてないのはすごいなーと改めて思いました。

ハロウィンとメキシコ「死者の日」の違い 年々日本でもハロウィン熱が上がっていますが、メキシコでもハロウィンにそっくりの、「...

 

ちなみに現在のメキシコでは普通にペットとしてショロ犬を飼っています。私の家の近所でも散歩させてるのを見たことあります。

ネットでも普通に販売されています。(画像はMercadolibreというサイトより)

 

最後に私の見解

映画のなかのダンテはミゲルの飼い犬なのか、仲の良い野良犬なのか微妙なところですが、実際のメキシコではありえません!

それはなぜかと言うと、メキシコは残念ながらペットの誘拐があるからです。

メキシコで犬を飼っている人はとても多く色んな犬種を見かけます。しかし血統書がなくても、犬種(雑種ではない)のある犬は盗まれやすく、盗んだ後は売ってお金にしちゃうんでしょうね・・。

迷子か誘拐かは分かりませんが、道にはよく探し犬の張り紙、また「探してます」の立派は広告があり、よく懸賞金が書かれています。

なので、ごみを漁ってるダンテも一応ちゃんと名のある犬種。本当に道でウロウロしてたら、あっという間に誰かに連れていかれて誰かのおうちの子になってるはずです。笑

 

【追記】
翌日、偶然にも「探し犬」の張り紙を見ました。

・・・・・・・・・・・・
探してます!
2歳チワワのオス。
●●で盗まれました。
懸賞金$5000ペソ(5万円感覚)
・・・・・・・・・・・・

とありました。

無事おうちに帰れるといいね・・・。

 

ダンテのぬいぐるみ(?)見つけてしまった・・・!!笑

 

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